「空中階はさけるべし」
という飲食店を営むうえでのセオリーがあります。
空中階 = 2階以上の階のことですが、道ゆく人の目に留まりにくいということですね。
過日、「喫茶」をテーマに開催した「語らう宵の喫茶室(*テーマについて語らう会)」で話題が好きな喫茶店は…になったとき、2階にある喫茶店(2階の窓際の席が好き)という方がいらっしゃいました。
あそこも、ここも…と名前が挙がった喫茶店は、なるほどたしかにみな2階にあるお店。
名前が挙がったお店や、それ以外にも思い当たったお店も含め(やはり2階にある「交点」も含め)、出店は2階はやめなはれと言われたはずなのに、けっこうあるものです。
道ゆく人の目にとまりにくいということは、ひるがえって、店内の人と外の人との目線がかさなりにくいということでもあります。
(2階にいて目線がかさなるとすれば、向かいの建物の同じ階の人か、何か人ならざるもの…くらいでしょうか。)
静かな時間をすごしたいとき、耳に障る雑音もさることながら、人の視線も気になるものです。
遮へい物にかこまれていたり、隅っこだったり、そんな席に陣取るのも静かに集中するにはもってこいですが、外の人の視線もささらず穏やかで、それでいて開放感があって、というのはまさに2階の窓際の席なのだなあと思います。
(あまり高い階すぎても落ち着かないような気がします。)
歩いていて目に留まりにくい喫茶店とは、くつろげる喫茶店なのかもしれません。
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