「エチオピア ◯◯農園 ナチュラル」みたいな店頭に並んだ珈琲の呼び方も名前のひとつと言えるのかもしれませんが、ここでいうのは「◯◯ブレンド」みたいな固有につけられた珈琲の名前です。
と、念のため前置きをしまして。
いろいろなロースターさんの珈琲を飲んでいる方は、多彩な珈琲の名前を目にしていると思います。
でも意外とするっと流していませんか?
珈琲の名前という切り口で、ちょっと眺めてみるのも面白そうです。
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◯ 店名系
ずばり、お店の名前を冠するタイプ。
そのお店の看板ブレンドということが多いと思います。
お店としてどんな珈琲を提案したいのかが表れていることが多いと思います。
わかりやすいですよね。
初めてのお店で迷ったらこれを選んでみるのもよいかもしれませんね。
◯ あじわい系
これもわかりやすい名前のつけ方だと思います。
深煎りでどっしり、しっかり苦味が特徴のあじわいだと、たとえば「ビターブレンド」のような。
たくさんの中からえらぶような場合、親切な名前のつけ方だと思います。
◯ 地名系
お店のある街や地域などの土地にまつわる名前。
仮に交点でもしこのつけ方をするなら、「通町ブレンド」とか「城下町ブレンド」みたいになるでしょうか。
その街のお祭りなど風習からとるのも、この派生系かもしれません。
(「ねぶりながしブレンド」みたいな。)
◯ シーン系
あじわい系に少し似たつけ方かもしれません。
その珈琲をどんなシーンで飲むかを想像して名前にするつけ方。
もしくはその珈琲でどんなシーンが想起されるか。
すっきり爽やかな珈琲なら「青空ブレンド」や「ピクニックブレンド」みたいなものがそうだと思います。
◯ 季節イベント系
定番のつけ方だと思います。
「クリスマスブレンド」、「バレンタインブレンド」みたいな。
必然的に販売時期限定でしょうから「買わなきゃ!」とついつい思ってしまいますね。
◯ ポエム系
あじわいから想起されるということが多いと思いますが、ちょっとひねくれたつけ方かもしれません。
交点のブレンドの名前、「凪ぐ空を(なぐそらを)」、「囀り(さえずり)」、「仄月(ほのづき)」はこれでしょう(分かりにくくてすみません)。
「仄月」なんかはもう、造語です。
どうしてそんな名前なのか、ということを投稿やウェブサイトで語っていることもあると思いますので、交点の珈琲をふくめて、どうか温かく見守ってあげてください…。
◯ 空模様系
これはちょっとニッチかもしれませんが、なんだか最近目にすることが増えた気がします。
シーン系とポエム系を掛け合わせた派生系のようなものでしょうか。
「朝凪」「慈雨」「淡雪」「朧月」のような空模様を表す雅な言葉が選ばれる傾向にある気がします。
(例えでいくつかならべてみたので、そんな名前の珈琲はないかもしれませんし、どこかにあるかもしれません。悪しからず。)
これと合わせて、空模様系の「店名」も最近よく目にする気がします。
となると、店名系からの派生にもなるのかもしれませんね。
あと、珈琲の名前について考えていると思うのが、名前を冠した珈琲はブレンド珈琲ばかりだな、と。
中には単一の珈琲に愛称をつけているお店さんがあるかもしれませんが、見知るかぎりではまずブレンド珈琲ばかりな印象です。
単一の珈琲に名前をつけてみるのもおもしろいんじゃないかな、と個人的には思います。
思いつくものを並べてみましたが、いかがでしょうか。
今回は珈琲の名前という切り口でしたが、「へえ」「あ、そう」で流していたものごとを、一歩立ち止まってじっくり見てみるのも面白いと思います。
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さて、そんな「珈琲に名前をつける」ということも含めた珈琲のワークショップを開催します。
淹れ方にフォーカスしたワークショップは何度か開催しましたが、今回は淹れ方や飲み比べにもふれつつ、最後はあじわいに名前をつけるということもやってみようと思います。
9月23日(金祝)の夕方からの開催です。
初心者向けの少人数のワークショップです。
淹れ方はもちろん、あじわいの感想を共有することも得ることが多いと思います。
「お家で珈琲を淹れるけど独学で…」というような方はぜひご検討ください。
…という宣伝をしようとしていたのですが、こちら、募集早々に満席となりました。
(ありがとうございます。)
同じ形で別の機会にも開催したいと思っていますので、ご興味ある方はぜひまた後日ご検討くださいね。
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